「人から出て来るものが、人を汚すものなのです」マルコ7:17

人の罪は、外側から入るのではない。外側からウィルスのように身体に入るのではない。外側から入って、汚す事ができるものは何もない。内側から、心の中から生まれ、外側に出る。だから汚れや罪は心にあり、内側の問題だ。「これらの悪はみな、内側から出て、人を汚すのです」。

 

カインは、献げ物が神に受け入れられた弟アベルに対して、心の中から出て来る悪い思いに支配された。妬みや怒りに自分をゆだね、支配され、飲み込まれてしまった。その結果アベルを殺してしまった。まず心の中から、内側から湧き上がる悪い思いがあり、殺人という行為に及んだ。これはカインの問題であり、アベルは関係が無い。

 

しかし、アベルは受け入れられ、自分の献げ物は退けられたという、その事しか見えず、心の内に湧き上がる悪い思いには目が向かない。そしてその怒りがアベルに向いた。私たちは、怒りや憎しみ、敵対心が出て来る時、その原因を外にあるとしか思わない。相手が悪いから、自分が憎んでいるとしか見えない。

 

憎んでいる自分の罪には目が向かず、自分の憎しみを正当化し、どこまでも相手のせいになる。そして平安は全く無い。実は、「自分の問題」と受け止める時、正しい対処法へと導かれる。主の十字架により、きよめられ、解決へと導かれる。答えがそこにある。苦しみや、つらさから解放され、平安へと導かれる。

 

・・・・・・・・・・・・環境が悪い、人が悪いとしか見えず、しかし平安が無い。自分と神の関係が正しければ、どのような状況であっても平安なはずだ。外側のものは、私たちに何も出来ない。平安を奪う事はできない。内側からのものをよく吟味してみよう。