「あなたのあわれみは大きい。主よ。あなたが決めておられるよう に、私を生かしてください」詩篇119:196

体育教師であった星野富弘さんは、運動中の事故で、脊椎を損傷し、首から下はいっさい動かない身体になってしまった。深い苦しみと悲しみ、絶望の中にいた時に、聖書に触れ、救いに入れられた。主に出会い、人生が一変した。ある時、首から下は動かないが、口は動くので、絵筆を口にくわえ、花の絵を描いた。

 

そして花々の絵を描き続けた。この絵と星野さんの心から湧き出る詩が、沢山の人々の心を捕らえ、深い感動を与えている。多くの傷ついた人々の心を癒やし、温めている。彼は神を信じたが、奇跡的癒やしがあったわけではない。状況は何も変わらない。神を信じても良い事はないのか。

 

いや、そうではなく、むしろ、彼が不自由な身体という御心をしっかり受け止め、受け入れ、その中で感謝して生きているからこそ、人々を励まし、力づけ、引き上げて行く事が出来る。負の状況を嫌い、避け、逃げるのでなく、しっかり受け入れて、そこで生きて行くなら、それは大きな証しとなり、必ず誰かの心を捕らえる。そして神の栄光を現すことになる。

 

どうしても状況を変え、環境を変えよう、変えようとしてしまうが、変わらないものを受け入れて行く時に、自分が変えられて行く。あなたにとって、目の前の状況を、受け入れられるようにが、今の祈りだろうか。

 

------------喜べない現実を喜び感謝して歩まれる星野さんの背後にくっきりと御神の姿が浮かぶ。「神よ、あなたが決めておられる私の人生です」と受け入れてみよう。神の与えられた環境、そこで新たな力を必ず受け取れる。