「この忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは、何一つ欠けたところのない、成長を遂げた、完全な者となります」ヤ コブ1:3

「忍耐」の言葉には、「とどまる」との意味があるそうだ。つまり忍耐とは、希望をもってとどまることだと。試練は誰しもつらくて、自分から願うものではない。しかし試練が来た時に、逃げないで、避けないで、その下にとどまれと。つらいこと、苦しいことからは、どうしても逃げたい。できるだけ避けたいし、何とかして逃れようとしてしまう。

 

しかし、逃げずに、とにかくそこにとどまる時、主は「忍耐」を生み出して下さる。そして、私たちが願う「成長」が与えられて行く。「忍耐を完全に働かせなさい」と言われている。ある人が、営業部門で、対人関係の多い仕事だった。そんな中、一人の顧客からクレームが来て、散々文句を言われ、罵倒され、非常につらい状況だった。上司に相談すると、その相手は、誰が対応しても同じで、あなたの問題ではないと言われた。

 

苦しいつらい状況だったが、祈った。自分の思いでなく、主の御心に従いたいと願った。主が教えて下さりたい事があると信じ、とにかく逃げないで、この事態に向き合って行こうと決心した。祈っていて、どうあっても、主に仕えるように、相手に仕えて行こうと思えた時、不思議だが心が落ち着いて、平安になった。

 

実際の対応にも主の助けを感じる事ができた。こんな経験は初めての事だった。主を知ることの御霊の喜びが臨んだ。逃げなかった事で、大きな学びを得た。信仰に、一歩前進が与えられた。

 

・・・・・・・・・・目の前に来る一つ一つは、主から送られている。時に面倒で、つらく逃げてしまいたい。避けたい。しかし、起こる事に無駄は一つもなく、主の目的と意図があって、「それはわざわいではなくて、平安を与える計画」だ。必ず平安の落とし所へと導かれて行く。