「あなたの足のはきものを脱げ。あなたの立っている場所は聖なる 所である」ヨシュア5:15

ある女性、若い時、海外宣教師として献げて主に仕えるように、導かれていると強く感じていた。しかし、余りにも大きな事で、多大な犠牲や、不安、恐れのためどうしても決心できず、一歩が踏み出せずに、主の示しに従うことが出来なかった。やがて、結婚し、妻として母親として、主婦として、家事と育児と、夫の親の介護に追われる日々となった。

 

余りの忙しさに、心身疲れ果てていた。自分は人生を間違ったのではないか。心にぬぐう事の出来ない後悔と挫折感、虚しさに襲われた。あの時、従えば良かったのに、従えなかったとがめと後悔で、今の重い苦しい生活が罰のように感じられた。余りにもつらく苦しくて、心注ぎ出して、心の内を何もかも吐き出して、御前に祈った。

 

その時に神は語って下さった。「何が良いことなのか」と。「主が、求めておられるものは何か」という事を。それは、今、自分が与えられている場で、へりくだって、誠実に、主と共に歩む事だと。今の場所から出て、海外に行く事ではなく、今の場で、へりくだって、主に、家族に仕えて行く事を、神は望み、喜ばれる事を。

 

心の不安や虚しさが消えて、主の平安に満たされ、心新たにされ、今の主の御心の場に帰る事ができた。あなたにも同じ事を求めておられる。あれこれ思い煩うのでなく、今の場で、地に足をつけて、誠実に主と共に歩む事だ。今いる場所は、神からの聖なる地だ。

 

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しみじみと生きている事に感謝できるのは、物や場所ではなく、今ここに主が恵みを注いでくださると信じて生きる事ではないか。今置かれた地でどう生きるか、何が喜ばれるかと祈って行こう。