「主のはかりごとはとこしえに立ち、御心の計画は代々に至る」詩篇33:11

エステルの物語はとても不思議だ。一つ一つの出来事がパズルのピースであり、一つ一つと埋められて行く。不思議に、王妃ワシュティが退けられた後、エステルが王妃とされた。ハマンのユダヤ人を滅ぼす悪巧みをモルデカイが知った。モルデカイがエステルに指示を与え、エステルは従った。エステルの宴会への誘いを王は受け入れた。

 

その夜、王はたまたま眠れず、年代記を読んだ。そこでたまたまモルデカイの功績を知った。王はモルデカイに栄誉を与えようと思い至った。王はエステルの願いに耳を傾け、聞き入れた。どの一つが抜けても、結果が違ったであろう。

 

ハマンの邪悪な計画は成就され、ユダヤ人の虐殺が行われただろう。 神が阻止され、ハマンと計画は砕かれた。ここに完璧に状況を支配しておられる、摂理の神を見る。ルツの物語も同様だ。ルツがナオミについて行く決心をし、帰国したのが、たまたま大麦の刈り入れの時だった。生計のため落ち穂拾いを始めると、はからずもボアズの畑であった。又、丁度その時、たまたまボアズがやって来た。

 

一見偶然に見えるが、私たちには偶然は存在しない。一つ違わず、神の導きであり、神の配剤だ。神の配慮が私たちの生活に張り巡らされている。過去を振り返る時、あの時も、この時も、時ピッタリの不思議な取り計らいを見出す。完璧な御手の支配の中にある事を覚える時、思い煩いはいっさい不要だ。間違いなく神のご計画が成って行く。

 

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全てに偶然はなく御神の摂理の中で生かされていると思うと、失敗にも挫折にも共にいてくださる主を思う。思い煩う時、主の御約束の中にいる事を思い起こしたい。