「しかし、舌を制することは、だれにもできません。それは少しもじっとしていない悪であり、死の毒に満ちています」ヤコブ3:8

ある人の証しだ。職場に、普段から快く思えない相手がいて、日々、忍耐し何とか接していた。すると、別の人から電話がかかり、それがその人への苦情、批判だった。自分はクリスチャンだから、決して悪口は言わないが、言われる事がその通りで、思わず同意し、同調しそうになる。

 

その時キャッチホンが入って、対応した。そして電話に戻ると、ワンクッション置いたせいか、心が冷静になり、唇の罪を犯す事から守られた。主の介入と守りを感じて感謝したと。悪口や噂話は、対象となる人をひどく傷つける。本人のいない、陰で話されている事であり、噂が人から人へ伝わる時に、一人一人の主観が入って次に伝わるので、必ず尾ひれがつき、歪曲されるからだ。

 

真実が伝わる事はまずない。なぜなら、聞いた人は自分の色合いで聞くからだ。そして、意識的、無意識的にも、自分の主観と自分の色を混ぜて次へ伝える。その人も又、同様にして次へ伝える。その時、相手への敵対心や妬みが心にあれば、どう伝わるだろう。そのフィルターを通して、又、自分の思いを混ぜて伝える事になってしまう。事実でも真実でも無くなって行く。

 

人間には肉の性質があり、偏見や自分の強い思いや密かな悪意があれば、容易に誘惑に陥ってしまう。くちびるの戸が守られるように、祈りが必要だ。自分の言葉が守られるように祈っていよう。

 

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軽率な言葉を出さないようにではなく、思わず出そうになる自分の内の悪意に気づき主に悔い改めよう。そして、誰もが制御できない舌で伝えていると伝聞にも祈り心で警戒しよう。