「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる」ローマ12:19

私たちは、人に批判されたり、中傷され、理不尽な扱いを受ける時、怒りが湧き上がる。どうしても感情的になってしまう。そんな時どうすれば良いのか。自分で報復せずに、神の怒りに任せるようにと言っている。怒りは罪ではないが、罪へと誘発されやすい。「怒っても、罪を犯してはならない、日が暮れるまで憤ったままでいてはならない」と。

 

悪に対する正当な怒りがあるが、自我からの怒りは罪だ。ダビデは、親切を示しているのに、ナバルが自分を罵る事を耳にした時に、即、報復の行動を取る。だがナバルの妻アビガイルの機転、へりくだった賢明な進言により、自分で復讐して、神の前に罪を犯す事を思いとどまれた。

 

怒りには、底に憎しみが潜み、周囲に害毒を撒き散らす。ナバルがダビデを罵った事も、神の許しのもとで起きた。ダビデが神視点に立ち、そこを見ていたなら、軽率な行動に走る事から守られたろう。しかしこの事でダビデは学んだ。後にシムイに呪われた時、冷静に対処できた。報復しようとする部下に「放っておけ。彼に呪わせよ。主が彼に命じられたのだから」と言えた。

 

愚かなナバルは神に打たれて死んだ。復讐は神がされる。「復讐はわたしのする事である。わたしが報いる」と。神の怒りに任せよと。更に、善をもって悪に打ち勝て、と言われる。侮辱をもって侮辱に報いず祝福を与えよと。自分には不可能だが、内におられる主がそうして下さる。

 

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人ではなく本当の自分自身を知っていてくださるのは主お一人だ。感情は全て主のところへ持って行き、主の正当な報いにお任せできるよう祈ろう。主が今の心も、また罪からも守ってくださる。