「もし、あなたが急いで私に会いに来なかったなら、確かに、明け方までにナバルには小わっぱひとりも残らなかったであろう」Ⅰサムエル25:34

ダビデは、サウル王に絶えずつけ狙われ、逃亡生活にあった。部下は600人になっていた。ナバルと同じ地域で生活していたので、普段からナバルの家畜を盗賊や野獣から守ってやっていた。そんな事もあり、祝いの時に、ナバルに使いを遣わし、報いとして食糧を頼んだ。ところが愚か者のナバルは、ダビデを侮蔑し、拒絶した。激怒したダビデは400人の部下を従え、報復に向かった。

 

すぐにしもべが、この事をナバルの妻アビガイルに告げた。そしてダビデたちが事実良くしてくれ、守ってくれていた事、このままでは、皆殺しにされると。その時、聡明なアビガイルは的確な判断をし、急いで莫大な贈り物を用意し、ダビデのもとへ駆けつけた。

 

地面にひれ伏し、夫の罪は自分の罪である事を謝罪し、へりくだり、報復を思いとどまるよう進言した。ダビデも、素手でひれ伏し、謝罪する女性を前に、激高していた感情がくじかれてしまう。莫大な贈り物で誠意も示され、思いとどまった。ダビデは、アビガイルの進言により、肉で復讐する事から守られた。

 

神がアビガイルを遣わされたと、ダビデもそこで神を見る事ができた。同様に御霊は私たちに進言して下さる。御言葉を通して、時に、心に働きかけ思いを通して。祈っている時に、この事はこうすれば良い・・と思いが浮かぶ。ある時は人を通して、助言や忠告を通して。肉はどこまでも自己中心に動いて行く。自分の思いを遂げようとする。だが、御霊の進言に従うなら、御心を歩めて、神の栄光を拝する事になる。

 

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アビガイルの的確な判断と機敏な行動で、ダビデは罪を犯す事から守られた。ダビデは進言を受け入れた。私たちも絶えず御霊が声をかけ、環境を閉じ開きし、御心へと導いて下さっている。素直に耳を傾け、従えるよう祈っていよう。サタンから、罪から守られる。