「訓練と思って耐え忍びなさい。神はあなたがたを子として扱っておられるのです。父が懲らしめることをしない子がいるでしょうか」ヘブル12:7

父と兄をだまして祝福を奪い、兄の激怒のもと家におれなくなったヤコブは、伯父ラバンのもとへ逃亡する。そこでラケルを愛し「ラケルのために7年間仕え」ると、ラバンに申し出た。するとラバンは承諾した。そして約束通り7年仕えたが、愛ゆえに数日のように思われた。

 

ラバンは祝宴を開いて娘を与えた。ところがそれは姉のレアであった。ラバンに騙されたのだ。その怒りとショックで、ラバンに抗議すると、姉より先に妹を嫁がせる事はしない、あと7年働けばラケルを与えると。狡猾なラバンは、14年間の無報酬の労働力を得た。ヤコブにはつらい苦しい期間だった。

 

「この20年間、娘たちのために14年、ラバンのために6年間仕えて来た。昼は暑さに、夜は寒さに悩まされ、眠る事もできない」つらい日々だったと。ラバンにだまされ苦しめられ、不当な扱いにつらい歳月。しかし、主に間違いは無い。これらすべて主の取り扱いであった。だまされる痛みに、父と兄にした事に思いが至ったろう。20年の労働も主からの厳しい訓練だった。

 

「主はその愛する者を懲らしめ」主は、愛ゆえにヤコブ決して見捨てず、放さず、しっかり握っておられた。砕き、鍛錬された。「あなたを守り、あなたをこの地に連れ戻そう。あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない」。目の前の問題を主の訓練と受け取ろう。

 

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試練を通してどうしても自分の力では動かせないものがあると知り、心底、主に頼るしかないことを思い知らされる。主からの訓練がなければどうなるだろう。ますます主を頼り、訓練を通ろう。