「その後、サムソンはソレクの谷にいるひとりの女を愛した。彼女の名はデリラといった」士師記16:4

サムソンは力の賜物を与えられたナジル人であった。しかし、自分が好意を持つデリラによる誘惑に勝てなかった。誘惑は少しずつ、しかし執拗に欲望に働きかけてくる。最初は、少しなら大丈夫と油断してしまう。アルコールやギャンブル依存、薬物依存の人も、少しなら何の影響もないと思い、段々と深みにはまって行く。

 

デリラはペリシテ人の領主たちに、サムソンの力の秘密を探るよう頼まれる。それでデリラはサムソンに力の秘密を尋ねる。しかし3回もだまされたデリラは、しつこくサムソンにせがむ。「毎日同じことを言って、しきりにせがみ、責め立てた」ので、サムソンは死ぬほどつらかった。デリラを失いたくない、失う事が怖いサムソンは、とうとう力の秘密を明かしてしまう。

 

髪の毛に秘密があったが、その髪の毛をそり落とされ、ペリシテ人に捕らえられてしまった。「毎日、しきりにせがみ」。私たちもどうだろう。毎日しきりに執拗に聞く言葉が、肉の言葉、サタンの言葉であればどうだろう。サタンは、あなたの弱い所を毎日しきりに攻撃して来る。それは妬みや憎しみや貪欲、不安や思い煩いかも知れない。それはサムソンのように行為へと進んでしまう。

 

日々しきりに来ているサタンからの思いに要警戒だ。サタンからの思いは拒否しよう。「彼は主が自分から去られたことを知らなかった」、何と悲しい事だろう。逆に、主の教えを喜びとし、昼も夜もその教えを口ずさむなら、御言葉が心に満ちるならどんなに祝福で幸いだろう。

 

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「毎日、しきりに」思いに来るサタンに気づこう。デリラを愛し、執着した。心に握り締めている欲や妬み、憎しみ、野心、思い煩い、執着しているものにサタンは狙って来る。主に明け渡せるよう祈ろう。御言葉に心を向け、御言葉を絶えず思い、握りしめていよう。