「ですから、あなたがたの確信を投げ捨ててはなりません。それは大きな報いをもたらすものなのです」ヘブル10:35

神の約束が、なかなか実現しない時に、私たちはどのようにとらえたらいいのだろう。子孫の約束が与えられていたアブラムだが、ずっと子がなく、信頼を寄せているしもべエリエゼルが跡取りになるのかと主に問うた。その時に、「あなた自身から生まれて来る者が跡を継ぐ」と言われた。そして子孫は天の星のようになると。

 

しかし「アブラムの妻サライは、彼に子どもを産まなかった」とあり、約束と現状は正反対であった。夫婦共に老いて、早くしなければ、もう出産など望めなくなってしまう。焦りもあったかも知れない。この状況の中で、当時の風習であり、サライはアブラムに女奴隷によって、子供を持つことを提案する。当時は普通の事であった。妻からの申し出でもあり、アブラムは受け入れた。

 

その結果、奴隷ハガルはアブラムの子を宿した。あれほど望んだ、待ちに待った子を得ようとしていた。喜びの絶頂かと思いきや、決して幸せではなく、御心に反し、秩序が狂うと。必ずや不幸と悲惨をもたらしてしまう。妊娠したハガルは高慢になり、不妊のサライを見下した。サライはハガルに嫉妬し、憎悪するようになった。

 

ハガルを憎み、いじめ、そこに争い、混乱、妬み、敵対心を生じて行った。神を待ち望み、神の時を待つことなく、肉の知恵と力で、神の約束を実現させて行く時、必ず悩みとトラブルを引き起こす。神の時を待とう。約束は必ず実現する。忍耐できるよう祈ろう。そこに深い感動があり、大きな喜びと平安があり、神の栄光が現れる。

---------------

委ねきれない強い思いは都合の良い解決策を見つけてしまう。その結果は混乱だ。苦しくても御心の中にいよう。そこに御霊の平安があり希望がある。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係