「主に感謝するのは、良いことです。いと高き方よ。あなたの御名にほめ歌を歌うことは」詩篇92:1

 

 今、与えられているもの、今あるものを数えて感謝して行くこと、これは恵みに恵みが増し加えられてゆく秘訣だ。だが、しばしば私たちは、失ったもの、無いものばかりを数えてしまう。あれが無い、これが無い、だからだめだと悲観的になり、暗くなって心沈み、落ち込んでしまう。

 

田原米子さんは、母親を失い、悲しみと虚しさに鉄道自殺を図ってしまった。しかし九死に一生を得て命はとりとめたが、両足と片腕を失い、片手の指3本だけが残った。その身体を見た時、次こそは絶対に確実に死のうと決意した。しかし病室を訪ね来る宣教師によって救いに導かれた。神に出会った時、「3本しかない」と思っていた指が、「3本もある!」に見方が変化した。

 

「無い」から「ある」へと。「3本しか」と「3本も」の違いで、人生が180度変わってしまった。結婚し子供も出産した。子供を育てるために、主はこの3本の指を残して下さった、何と有難いことかと。祈りにより、生活の知恵が与えられ、日々チャレンジ精神で、何もかもを3本の指で成し遂げる。

 

主の恵みは十分であり、主の力は弱さの中に完全に現れる。私たちはどうだろう。「無い」「無い」と嘆いているだろうか。あれが無い、これも無い~。不満と愚痴だろうか。恵みを数えよう。主は感謝する人に、感謝すべき事を更に増し加えて下さる。感謝して行く時、更なる感謝が見えて来る。

 

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行き詰まりの中で、なすすべが無い中で、とにかく感謝をしてみよ。感謝していると、不思議に更に感謝が湧いて来て、状況は厳

いのだが、不思議に心が変えられて行く。心が落ち着いて来て、状況は変わらないのに、平安にされて行く。感謝には大きな力があり、主が働かれる。

 

 発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係