「・・だれも神の恵みから落ちる者がないように、また、苦い根が芽を出して悩ましたり、これによって多くの人が汚されたりすることのないように」ヘブル12:15

 

 モーセに率いられた民は、エジプトを出た後、追っ手のエジプト精鋭部隊が迫り、目の前は紅海で、まさに絶体絶命だ。民はパニックになる中、紅海が分かたれて、道が出来るという、主の劇的な奇跡によって、救い出された。大勝利であり、喜び踊り、主に溢れる賛美と感謝を献げた。そして民は荒野を歩いた3日目、マラに着いた時に水が苦くて飲めなかった。

 

主の奇跡によって、苦難から解放されて喜び踊った、たった3日目に、手の平返しで、水が無いとモーセにつぶやいた。主は民を愛し、あわれみ、民が救いを叫んだので、後にも先にも無い奇跡をもって、救い出して下さった。目の当たりに奇跡を見たばかりだった。主に不可能は一つも無いはずだ。

 

しかし目の前に不都合が起きると、主に信頼するのでなく、不平不満、つぶやき、疑い、不信仰に陥ってしまう。水が苦かったのだが、それは民の心にある苦い根の方が問題だった。「苦い根が芽を出して悩ます」と。「多くの人が汚される」つぶやきは、聞く者を暗たんとした気持ちにさせ、恵みを消してしまう。自分も喜びと感謝が失せる。

 

モーセは主に祈り、主は苦い水を甘くして下さった。これは信仰のテストだった。民を導き出された主は、全責任を持って下さっている。昼は進路を示すため雲の柱、夜は照らすため火の柱の中にいて、常に臨在された。つぶやきでなく、主への信仰、信頼を献げて行けるよう、祈ろう。

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主を知っている者として不安やつぶやきを発信するのは避けたい。主の良くしてくださった恵みを覚えて、どんな中でも変わらない喜びを主から受けていることを証していきたい。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係