「見よ。主が彼のかたわらに立っておられた。そして仰せられた。『・・あなたがどこに行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ戻そう』」創世記28:13

ヤコブは、父と兄を欺いて祝福を奪ったが、自らの罪のために、家におれなくなった。遠く伯父のもとへと旅立った。何も無い原野で、石を枕に、野宿となった。これから先どうなるのか、大きな不安と恐れに襲われ、又、家族を離れどんなに寂しく、孤独だったろう。そんな彼のかたわらに主が立たれた。

 

そして主は「あなたの子孫は地のちりのように多くなる。わたしはあなたと共にあり、どこに行ってもあなたを守り、あなたをこの地に連れ戻す」と約束された。だが、その連れ戻すとの約束の成就に、何と20年を要した。何と長い歳月だろう。主の時は長い。私たちはなかなか待てない。しかし、主は地道に、年月をかけながら、こつこつと私たちを練り上げられる。時間がかかる。

 

そして主にとり、無駄な時間は無い。今日の1日は、練られきよめられ、造り変えられる途上にある貴重な時間だ。必ず時は満ちる。状況が少しずつ変化して行く。ヤコブも20年後に状況が変わって行った。ラバンやラバンの息子たちがが段々好意的でなくなり、態度が違って来た。問題が起きそうだ。そんな時に主の御声が臨んだ。生まれた国へ帰れと。

 

主の約束は100%実現する。主の言葉は成就する。ヤコブはつらい苦しい20年を通り、砕かれ練られ、厳しい訓練を受けた。私たちにも、無駄な事は一つも無く、すべては私たちのためだ。信仰の目を持って事態を、状況を見よう。そしていつもすぐかたわらに主が立っておられる事を覚えよう。

-----------

待たされている祈りも全く無駄のない途上、近道など無い事が感謝だ。この一日が「主がこの所におられるのに私はそれを知らなかった」と新しく主ご自身を知る喜びの途上だ。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係