「アブラハムは主がお告げになったとおりに出かけた。ロトも彼といっしょに出かけた」創世記12:4

アブラハムは、御声に従い、主の示す地へ旅立った。その時に、甥のロトも一緒に出かけた。アブラハムは「主がお告げになった通りに」出た。主の御声による出発だった。だがロトは、そこで主を見上げ、祈る事もなく、伯父にくっついて行った。自分の思いによる出発であった。そしてその歩みは、アブラハムのゆえに大いに祝福され、双方の所有物が増え過ぎ、同行が困難となった。

 

そこで双方別れる事にした。その時に、アブラハムは信仰に立ち、全所有権を主に委ね、甥のロトに、先に行くべき土地を選ばせた。ロトは主を仰ぐ事もなく、年上の伯父に敬意を払うこともなく、最も肥沃そうに見える土地を選んだ。肉の判断だった。しかし、そこは不道徳で堕落した酷い地だった。ロトは罪に関わりたくなく、「ソドムの近く」に住んだ。

 

近くなら良い、中に入らなければ、自分は大丈夫と思った。私たちも自分さえしっかりしていれば大丈夫と思ってしまう。だが、その後は「ロトはソドムに住んでいた」となり「近く」から、「中に」となった。少しずつの誘惑には勝てない。影響を受けてしまう。次には「ソドムの門の所に座っていた」となり、その町の名士が門に座るので、ロトは町の有力者になっていた。世の名誉、地位、富を求めて生きた。

 

アブラハムは、様々な失敗を通して砕かれ、御霊の人へと造り変えられて行った。まずはロトに、祈りがあれば、どんなに違っていただろう。私たちも、いつも主に判断を求めて祈る事ができる。ロトを教訓として、今、目の前の判断に、主を仰ごう。そして主に従おう。

------------

一見、魅力的に見えるもの、安易な道をすぐに選んでしまう弱さと危うさが自分にあることを覚えていたい。正しく主に頼り、いつも助けを求めながら歩みたい。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係