「それからすぐ、イエスは弟子たちを強いて舟に乗り込ませて、自分より先に向こう岸に行かせ・・」マタイ14:22

五つのパンと二匹魚の奇跡の後、群衆は主を政治的な王に祭り上げようと、無理やり連れて行こうとしていた。そのため、主はすぐに弟子たちを向こう岸へと、強制的に舟に乗り込ませられて、群衆を解散されられた。そしてご自分は祈るために、一人で山に登られた。

 

その湖で、弟子たちは夜中に激しい嵐に会った。嵐の中で悪戦苦闘だった。ここで学ぶ事ができる。弟子たちは主に強いて舟に乗せられ、主に従った中で、大嵐に会った。何となく思っていないだろうか。自分から御心をそれるなら、ギクシャクしてうまく行かないだろうが、御心に従ってさえいれば、問題なくスムーズに行くのではないかと。

 

しかし御心に従う中で試練に会うという事だ。弟子たちは真っ暗闇の中で、波風と格闘していた。「風が向かい風なので、波に悩まされていた」。私たちも、様々な難しい問題に悩まされる。弟子たちは、主が飛んでしまい、大嵐への対応で四苦八苦、パニックになっていた。主を忘れていて、自力で頑張るので、すべては自分の肩にかかり、重く、苦しく、先も見えない。

 

私たちも、突如の試練に、主が飛んで、自分が、自分がと必死になるだろうか。そんな中に主が来て下さって、「しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」と。「わたしだ」とは、主がモーセに語られた「『わたしはある』という者である」と同じだ。まことの生ける神と、ご自身を現された。常に私たちにも「わたしだ、恐れることはない」と御声をかけて下さっている。

 

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向かい風の中、波に悩まされる。私たちにも突如の試練、問題が起きる。弟子たち同様何とかしようと必死になる。自力で頑張るので、落ち込み、心はつらく苦しくなる。「恐れることはない」「わたしだ」何と力強い言葉だろう。今も、語りかけて下さっている。

 

 発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係