エリヤはアハブ王のもとへ行き、2、3年雨が降らないと告げた。つまり饑饉になると。アハブは極悪王であり、機嫌を損ねるなら、即、打ち首だ。殺されるかも知れない中、エリヤは主に従った。どんなに勇気が要ったろう。そしてエリヤも雨が降らないよう祈ったとある。
主はエリヤをアハブから隠すために、次にケリテ川へ行くようにと指示された。カラスにより養うと。レビ記によるとカラスは汚れた鳥であり、叉、饑饉の中、カラスが食べずに、食物を運ぶなど有り得るのだろうか。しかし彼は「主の言葉の通りにした」。カラスではなく主を信じた。川が涸れると、次に「シドンのツァレファテへ行け、やもめに養わせる」と。
シドンはイゼベルの出身地で、バアル信仰のはびこる異邦の地だ。やもめとは、当時社会的にも非常に貧しい人々だった。大丈夫なのだろうか。しかしエリヤは主を信じ、主の言葉に従い「出て行った」。エリヤの信仰だった。そして町の門で、やもめに出会い、水を飲ませてもらうよう頼み、一口のパンも頼んだ。
すると彼女は一握りの粉だけが残っていて、最後の食事をして死のうとしていると。何という驚くべき悲惨な状況だろう。しかしエリは状況ではなく、見える所ではなく、主を見て、信仰に立って主に従った。「まず私にパンを下さい」と。そうするなら粉と油は無くならないと。
主の言葉の通りに従うという、エリヤへの主の訓練だった。エリヤはスーパーマンでも超人でもなく、「私たちと同じ」普通の人だと言っている。目の前の御言葉に従えるよう、主に助けを求めて祈ろう。大きな素晴らしい祝福にあずかる。
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カラスや川や、やもめを見ず背後におられる主をしっかりと見て、従っていく信仰を学びたい。いつもの平凡な日々にも来る信仰の訓練の時を悟り主に頼みつつ歩もう。
発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係