「彼が目を上げて見ると、見よ、ひとりの人が抜き身の剣を手に持って、彼の前方に立っていた」ヨシュア5:13

モーセに導かれ、出エジプトを果たした民は、厳しい荒野を経た。そして次のリーダーヨシュアのもと、ついに約束の地カナンに入った。だが、すぐに最初の難関に直面する。エリコの頑丈な城壁が、目の前にそびえ立っていた。私たちの人生においても、様々な困難が行く手に立ちはだかる。ヨシュアは厳しい状況に直面していた。

 

そんな時に、一人の人が抜き身の剣を手に持ち、前方に立っていた。今にも戦おうとの気配だ。驚いたヨシュアは思わず「あなたは味方か敵か」と問うた。まず、どうしても、敵・味方で考えてしまう。しかし相手は、敵とも味方とも言わず「主の軍の将として来た」と答えた。敵でないなら、味方ではと思うが、そうでなく「軍の将」ヨシュアの上に立つ将だと。

 

「あなたでなく、わたしがリーダー」だと。するとヨシュアは地に伏し拝み、「~して下さい」との願いではなく「何を告げられるのですか」と、主の御心を問うた。すると「あなたの足のはきものを脱げ」と言われた。自分の思い、考え、方法、自分の力を「脱いで、明け渡して」、主に従うようにと。「あなたの立っている場所は聖なる所」と。主が共におられる場所だ。

 

「そこでヨシュアはそのようにした」。ヨシュアは言われた通りに、はきものを脱いで、自分の思いや力を、いっさい明け渡して、主に言われた通りに従った。するとエリコの城壁は目の前で見事に崩れ落ちた。私たちも今、エリコの城壁が立ちはだかっているだろうか。苦しい、困難な状況にあるだろうか。しかし主が目の前におられる。自分が立ち向かうのでなく、そうでなくへりくだって、はき物を脱いで、主の示しに従おう。目の前で、城壁が崩れ落ちるのを見る。

 

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ああして~、こうして下さい~に、なりがちだが、「何を告げられるのですか」の祈りは大切だ。主は、私に対して、何を思い、どんな御心を持っておられるのか、主に問おう。示された御心に従う時、主のみわざを見せられ、新たに〃主を知って行ける。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係