「しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました」ルカ22:32

ペテロは失敗し、主を裏切ってしまったが、聖書には、信仰の偉人たちの失敗が、ありのままに記されている。これは驚くべき事で、普通は、都合悪い事柄は隠ぺいし、都合良い事だけを記すからだ。まさに聖書には赤裸々に記されている。アダムとエバは罪の方を選び、失敗した。

 

信仰深いノアはぶどう酒で酔っ払い、裸になり失敗し、アブラハムは自分の妻を妹だと嘘をつき、又、神の時を待てず、自分の思いでハガルによりイシマエルをもうけた。重大な失敗をしてしまった。イサクも父と同じ嘘をつき、ヤコブは父と兄をだまして祝福を奪い取った。モーセは40歳の時に人を殺し、逃亡した。

 

出エジプト後には、荒野で民への怒りの余り岩を打つ罪を犯し、約束の地に入れなかった。アロンは何と金の子牛の偶像を作った。ダビデは姦淫の上に殺人の罪を重ね、ペテロも弟子たちも主を裏切って逃げた。主はそれらの失敗をことごとく悔い改めに導き、赦され、全く変わらない愛で愛し続けられた。

 

どんな失敗をしたとしても、絶対に見捨てられる事はない。失敗の後も、アブラハム、イサク、ヤコブは大いに祝福され、モーセは主エジプトの大役を果たし、ダビデは詩篇を記し、ペテロは諸教会のリーダーとして活躍した。失敗した時は、原因をよく考えてみよう。

 

自分の弱さがあり、自分の何に触れるのか。繰り返す事から守られる。落胆せず、「二度と思い出さない」と言われる主の赦しを受け取ろう。主は失敗しないように祈られたのでなく、信仰がなくならないよう祈られた。私たちはいつも、もう一度やり直すことができる。

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罪深い者を主は尽きないあわれみで赦し、愛し続けてくださる。失敗はしても悔い、主に対する信仰を失わずに立ち上がろう。主ご自身がそれを祈っていてくださる。これ以上の喜びがあるだろうか。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係