「もし肉に従って生きるなら、あなたがたは死ぬのです。しかし、もし御霊によって、からだの行いを殺すなら、あなたがたは生きるのです。」ローマ8:13

コ-リ-・テン・ブ-ムは、ナチスからユダヤ人を家にかくまったため、政治犯として逮捕され、姉と共にドイツの強制収容所に送られた。過酷な労働と扱いで、父は死に、日々100人の人々が死に、殺された。しかしその中でも聖書を伝え、祈りと信仰で過ごす中、身体の弱い姉は衰弱死した。コーリーだけその収容所を出されたが、それは書類上のミスだった。

 

他の人々は殺害された。戦後、そこでの体験、主の愛と奇跡を世界中で講演して回った。ドイツでの講演の後、握手を求めて通路を歩いて来る人々の中に、かつての収容所での残忍非道な軍人を見た。相手は覚えていないが、残虐な仕打ちを受けた顔を覚えている。身体が凍りついた。「主よ。無理です、絶対に赦せない」講演で主の赦しを語りながら、心も凍りつきどうにもならない。

 

相手は言った「私は主を信じ、赦され、嬉しくてなりません」。「私は赦す事が出来ません。主よ!助けて!」と心で叫んだ瞬間、意志で相手の手を取った。するとまるで電流が走ったかのように、神の愛が心に溢れ、圧倒された。主は、従おうと意志を向けた時に、愛そのものを与えて下さる事を体験した。コーリーの「選択」だった。

 赦さずに憎み続ける道と、古い自分に死に、新しい御霊の導きを選び取る道、常に二つの道が目の前にある。自我は、姉と自分を虐待した相手を憎んでいたい。決して赦さない。しかし御霊は赦される。「できません、助けて下さい」と心から叫ぼう。その時、選択できるよう御霊が助けて下さる。

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理屈ではなく、問題が起こるたびに、助けが必要になるたびに「主よ、助けてください」と祈り、新しい光が与えられる。何という恵みだろう。肉に従いたくないと選択しよう。主が助けてくださる。

 

発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係