ナオミ一家は、ベツレヘムがききんになった時に、糧食を求めてモ
アブへ移住した。それは異教の地、偶像の地だった。約束の地に、
神のもとに、とどまらずに出て行ってしまった。家族の幸せを求め
てのはずが、モアブで夫が死に、二人の息子も死んでしまった。異
国の地で、ナオミの苦労はどんなものだったろう。ききんはつらいが、
遙かに苦しむ選択をしてしまった。
苦しいききんも忍耐すれば、必ず主が助けて下さり、また豊作へと
導いて下さる。私たちもどうだろう。試練は痛く苦しいが、そこか
ら逃げて、別の選択をしても、それは結果的に、更に苦しみを増す
事になる。ナオミは、約束の地にとどまるべきだった。私たちも、
主からの試練を逃げないで、避けないで、受け入れる事が一番の祝
福だ。受け入れることは難しいので祈ろう。そうできるよう助けて
下さる。
試練は、私たちの益のためのものだ。その時は、痛くつらく悲しいが、
必ず平安の実を結ぶ。そして、私たちを聖くするためだ。やがて故
郷が豊作であることを耳にし、ナオミは、約束の地に戻ろうと立ち
上がった。肉の行いには、苦しい刈り取りがあるが、しかし、尚
も主は恵み深く、あわれみは尽きず、嫁のルツという、大きな慰め
を与えられた。私たちにも、試練を通して、主からの「ルツ」が与
えられている事を知る。苦しみと共に大きな慰めが、いつも備えら
れている。
-------------
試練はできるだけ避けたいと祈るが、試練の中で経験する主の守り
と慰めは最大の祝福だ。主こそ祝福の源だと知れる。試練も主から
のものと受け入れられるように祈りたい。
発行 広島聖書バプテスト教会 み言葉配信係